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2018年7月19日 (木)

今年の芥川賞受賞は『送り火』と発表された。
設定が中学3年生の男子転校生ということで、うちの息子と重なるので、どういう世界が描かれているのか?と文芸誌に掲載されていたのを数ヶ月前に図書館で読んでいた。

小説は世相を表すという。この凄惨で暴力的な救いようのない中学生たちの物語が、今を映す芥川賞受賞作なのだ。
文学的には素晴らしいものなのだろうが、内容的にはフィクションとはいえども、ホラー映画や小説は読まないが多分それと同じくらい恐ろしい世界がこれでもかと描写されている。

こういった少年少女の話の中で、親や周りの大人がいかに鈍感であるか、ということがシニカルに描かれているのはお約束だが、子を持つ親にとっては
いい参考になる。

しかし、これを読んで子供を産もうと思う人は、気が削がれるのではないだろうか。
ここまでひどくなくても、地上の子供を取り巻く学校を舞台にした装置は、決して優しいばかりではない。

だからこそ公教育ではなく、様々なオルタナティブな選択肢のあるのもまた今の時代なのである。

そんな時代の恩恵を受けて、息子は幸い、この小説とはかけ離れた平和的な学校生活を送っているが、この国のどこかで。
多かれ少なかれ、似たような状況があるのだ、ということも忘れてはいけない。






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